■経営安定化が柱 生産性高め収益確保
--2014年9月中間連結決算は大幅な増収増益で、売上高と各利益は中間期において過去最高だった
「基幹事業である国内建設事業の収益力は回復途上の段階にある。15年3月期で見れば上期よりも下期、さらに16年3月期という流れで良くなると期待している。デフレ時に受注した工事案件は、資材価格や人件費の上昇で建設コストがかさむと採算の悪化を招いたが、足元ではそうした悪影響は薄まってきた」
--15年の経営上のテーマは
「一言で言い表すと『安定化』だ。国内建設事業は仕事量に大きな減少はないと思うが、生産性を高めることで収益確保に取り組む。基幹事業のもう1つの柱で、不動産を手掛ける開発事業も強化する。一方、収益基盤の多様化を進めるために、海外へのさらなる戦略的展開を図り、再生可能エネルギーなどの新領域事業にも注力することで、会社全体の安定化を図る」
--海外展開をどう進めていくのか
「北米とアジアの二極体制はほぼ出来上がってきたが、海外展開の完成形としてはもう一極ほしいと考えており、今は中東でトライしているところだ。15年4月からは3カ年の次期中期経営計画が始まる。建設事業全体の売上高のうち3割は海外で担えるようにしたいが、実現できるのは次期中計の対象期間より先だろう。スタッフや取引先のローカル化をもっと進める」