■新事業領域検討し次世代収益に布石
--資源価格が下落する中で豪州で炭鉱を開山したが資源・エネルギー開発への取り組みは
「資源投資は20年、30年の計だ。2014年10月に豪州のキャバルリッチ炭鉱を開山したのは、巡り合わせで資源安の時期に重なった。やめる選択肢はなかった。競争力のある炭鉱を開山する一方でコスト削減への投資は惜しまず、構造改革も進めた。この数年で強みの原料炭に加え、チリ銅鉱山の追加投資で資源ポートフォリオが出来上がり、20年ごろに持ち分生産量を12年に比べ2倍にするシナリオは射程距離だ」
--非資源は20年ごろの利益倍増を掲げている
「10年度からの3カ年計画でグループの分権経営という縦軸を強化した。現在の3カ年計画では横軸を通すことで次世代収益への布石を打つ。医療・ヘルスケア、農業、シェールガス、環境、電力の5分野はグループを超え将来の新事業領域にする検討を開始した。これらと既存の47の事業領域を20年ごろに35~40に再編し、絞り込むことでより強固な態勢として、意欲的な目標数値を達成していきたい」