■ゲノム解析などの新規事業を伸ばす
--2015年の事業見通しは
「電力・社会インフラ事業は、国内外ともに電力需要が高く、半導体事業も堅調だとみている。問題はヘルスケア事業で、世界の医療費削減の影響で画像診断装置の伸びが弱い。そこはゲノム解析など新規事業を伸ばしたい。全体的に良い年になるとみている」
--アベノミクスの評価は
「当社で言えば、円安に変わり、輸出が多い半導体や社会インフラ事業が追い風となった。半導体は、韓国の競合企業と戦える環境になったが、国内の電気代は、まだ韓国よりも3倍高い。今後、規制緩和や成長戦略、企業減税を打ち出してもらい、民間が国内に投資できる環境を作ってほしい」
--政府による法人税減税が決まった。賃上げに反映させるのか
「法人税減税イコール賃上げとは考えていない。業績が良ければ、ベースアップ(ベア)やボーナスなどで従業員に還元する。ただ、経済の好循環は、賃上げだけでは作れない。減税の分は、株主などにも還元したい。株主還元で国内の投資が増えれば、地域にも貢献できると考えているからだ」