■経済環境にびくともしない事業体に
--2015年の経営課題は
「経済環境が少々変動したとしても、びくともしない事業体を作ることだ。それには3つの戦略を推進することが課題となる。1つは住宅など現有事業のブラッシュアップとともに、原点回帰と徹底効率化を図ること。また、まいてきた種を開花させる時期にきた。すべてを自前でやり抜くのではなく『協創』という考えの下、社外とも連携して市場開拓のスピードを上げることも重要だ。3つめがグローバル展開のあり方。これまではBtoB(企業間取引)が中心だったが、現地の内需を相手にして成功を収めていきたい」
--大きく3つの領域に分けて事業を展開しているが、住宅事業の重点戦略は
「当社の『セキスイハイム』は全体の8割を工場で作っている。建築費の高騰が進む中、この事業スタイルが強みを発揮する。一般的な住宅は現場施工の工数が多く、労賃がかなりのコストアップ要因となっているからだ。このため工場での生産化率をさらに上げて、現場工期の短縮に徹底的に取り組む。屋根や壁、床の据え付けなどは現場で行っているが、工場で対応可能な部分もありそうなのでトライしたい」