平成23年度は60万1千キロリットルとピーク時の36%程度にまで落ち込み、過去最低水準に。これは日本酒だけでなく、ビールなども含め「若者を中心とした日本人の『お酒離れ』が進んだ」(キリンビール)結果と分析される。
メーカー各社は消費回復に必死だ。日本盛(兵庫県西宮市)は「味わい方や楽しみ方を積極提案したい」と昨年9月以降、大阪・梅田や兵庫・西宮の関西2カ所に直営店を開設。蔵元直送の生原酒販売などを通じ、日本酒の魅力を再発見してもらおうと取り組んでいる。
「乾杯は日本酒で!」
宴会での乾杯といえば、ビールが定番。だが、地元に蔵元がある各地の自治体などで、乾杯する場合は日本酒を飲むという「乾杯条例」制定が昨年以降、広がりをみせている。
京都市は昨年1月、地元・伏見の酒造組合の働きかけもあり、全国初の「日本酒乾杯条例」を施行。市内の飲食店には日本酒での乾杯を勧めるステッカーを貼るなど、消費拡大の機運を盛り上げた。