“賭け”に踏み切ったサントリー ビーム社買収の「英断」 (1/4ページ)

2014.2.2 07:00

 サントリーホールディングス(HD)が160億ドル(約1兆6500億円)を投じ、バーボンウイスキー世界最大手の米ビーム社を傘下に加える。日本企業による海外買収では、日本たばこ産業の英ギャラハー(2兆2000億円)、ソフトバンクの米スプリント(1兆8000億円)に次ぐ巨額投資だ。蒸留酒売上高で世界10位だったサントリーは、一気に同3位へと躍り出る。国内の酒類市場が縮小する中、成長の原動力を海外市場に求め、負けられない“賭け”に踏み切った。

 世界市場へ照準

 「付加価値の高いハードリカーは、利益も大きい。もっと酒類事業をグローバル化せなあかん」

 平成25年2月13日、大阪市内で開いたサントリーの決算会見。M&A戦略について答える佐治信忠社長の脳裏には、前年末から業界でささやかれていたビーム社の身売り話があった。

 「蒸留酒の需要は世界中で伸びており、国産ウイスキーには大きな可能性がある」というのが佐治社長の持論だ。国際コンテストでも評価が高い「響」や「山崎」など、自社のウイスキーを各国で売り込むために、世界的メーカーが持つ強力な販路を欲していた。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。