マレーシア産ゴム手袋の輸出が堅調だ。マレーシアゴム手袋製造者協会によると、今年の輸出額は前年比9%増の115億リンギット(約3658億円)となる見通しだ。原材料価格の低下で製品価格も下落したことや、安価な合成ゴムのニトリルゴム製品の輸出が増加したため、年初目標の140億リンギットには届かなかったものの、同協会では来年も堅調な需要が続くと予想している。現地紙スターなどが報じた。
今年の世界のゴム手袋需要はおよそ1500億枚とみられている。同協会によると、マレーシアは年間輸出枚数(推測値)が960億枚で、世界シェアの約65%を占める最大の生産国だ。
同協会の幹部は、世界で人口増と医療水準の向上が続いていることから、医療用ゴム手袋の需要が高まっていると指摘。来年のゴム手袋の需要は全体で8~10%程度増加するとの見通しを示した。なかでも使い捨てのニトリルゴム製品の輸出増加率はその他の製品を上回る見込みで、来年には合成ゴム製手袋の輸出が初めて天然ゴム製を上回るとみられている。