マレーシア最古の港で主要6港の一つ、北西部ペナン港の民営化をめぐる動きが最終局面に入ったもようだ。民営化後の運営を担う地場港湾管理会社シーポート・ターミナルによると、同国政府との交渉が大詰めを迎えており、早ければ年明けにも正式決定となる可能性がある。現地経済紙ビジネス・ポストが報じた。
ペナン港の民営化は、2010年12月にマレーシア政府がシーポート・ターミナルを運営会社とすると指名したあとで進行が停滞していた。
同社の関係者は「政府との交渉は細部の調整を残すばかりだ」と述べ、正式決定したあとは相応の設備投資が必要になるとの見解を示した。運営権が正式に譲渡されたあと、老朽化が進んだコンテナターミナルの改修など、基本的なインフラ整備を進めていく方針だ。
マレーシア財務省傘下で、現在ペナン港の運営に当たるペナンポートは、進展を歓迎している。同社幹部は「指名から3年、具体的な進展がないために、港を整備したくとも簡単な機材を調達する予算さえ確保がままならない。損失が広がるばかりだ」と主張。早期決着を求めている。