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最高のだしで ほっこり、くつろいで 伏見の「伏水」が味の要 「京料理 清和荘」 (1/4ページ)

2015.12.13 13:30

体の芯まで温まる「ハクサイのスッポン仕立て」。青みのミズナと金時ニンジンの赤が、どこか懐かしさを感じさせる=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)

体の芯まで温まる「ハクサイのスッポン仕立て」。青みのミズナと金時ニンジンの赤が、どこか懐かしさを感じさせる=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)【拡大】

  • 塗りの椀に小カブラの白と、ウグイス菜の緑、あられに切ったユズの黄色が目にも美しい=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 口に入れると泡のようにスッと溶け、ニッキと黒糖の風味がしっかりと残る「わらび餅」=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 滋味豊かな聖護院ダイコンが、冬の京を感じさせてくれる会席の一品。菊菜のほろ苦さとアナゴの甘さに、針ユズが香る=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 昼のお料理「松花堂弁当」(亀・3500円)。向付(むこうづけ)、焼き物、炊き合わせ、口取りに季節ご飯、香の物、果物、わらび餅が付く=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 「従業員には、ワインソムリエや利き酒師もいます。お酒に合う、しんみりおいしい料理を楽しんでもらいたい」と話す三代目主人の竹中徹男さん(左)と女将のくに子さん=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 1000坪の敷地面積の半分を占める日本庭園を室内からもぜいたくに見渡せる。今春、庭の池で孵化(ふか)した錦鯉の約30個の卵が10センチほどに育ち、親鯉にまじって泳ぐかわいい姿も=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)
  • 荘厳な門をくぐると、打ち水をされたすがすがしい玄関が迎えてくれる=2015年11月27日、京都市伏見区(志儀駒貴撮影)

 【京都うまいものめぐり】

 ≪「主役」の京野菜にこだわって≫

 古くから酒蔵の町として知られる伏見。うまい酒のあるところには、うまい料理が求められる。「京料理 清和荘」は1957年、都市の喧噪(けんそう)から離れ、くつろぎを提供する料亭として生まれた。荘厳な門構え、数寄屋造りの客室、一幅の絵のように四季折々の自然を写す庭など、日本の料亭の伝統の設(しつら)えを受け継ぎながら、献立の主役に京野菜の料理を据える。そのこだわりに、この地で客をもてなす主人の心ばえがのぞく。

 「奇をてらわず、しんみりおいしいもんを食べていただきたいんです。うちの料理で、ほっこりしてもらえたら、それがいちばんやと思うてます」

 そう話す3代目主人、竹中徹男さん(52)が、この地ならではの“素材”として一番にあげたのが、敷地内からわき出す「清和の井」の伏水(ふくすい)。伏水とは、日本酒の仕込みに用いる伏見周辺の伏流水のこと。竹中さんが目指す、しんみりとしたおいしさを生み出す、だしの要だ。

 その伏水を使いこなすことで、コンブやカツオ節、干しシイタケ、煎り大豆、グジ(甘ダイ)やフグのアラ、カニの丸ガラ、スッポンなどから最高のだしがひけるという。

ハクサイ、小カブラ…

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