「花山椒を使った麻婆風ポテトサラダ」は山椒の刺激がほどよく、すいすいと胃に収まる。ほかにも、野菜のだしを使っただし巻き卵や生姜(しょうが)を利かせたペスカトーレなど、素材合わせの妙やプレゼンテーションの巧みさに、吉岡さんのセンスがうかがえる。
相性のいいワイン50種類
国内外からセレクトしたワインは約50種類で、野菜と相性のいい、やさしい味わいの銘柄が中心。山梨県の「くらむぼんワイン」は、「料理にとても合うのでおすすめです」。
和食とフレンチで腕を磨いた吉岡さんは、農家や畑を回るうちに「パワーのある野菜の持ち味に感動した」といい、野菜の力を存分に味わえる店を-という思いで「バイタルサイン」をオープンした。
京都・静原の野菜を中心に、国内外の厳選した野菜を使う。
ガラス張りの店舗は、採れたての野菜やアートを展示したミニギャラリーを設(しつら)え、路地を通る人の目を引きつける。作家ものの器も趣がある。アートに造詣の深い吉岡さんならではの空間だ。店名の「バイタルサイン」は、大ファンだという日本の人気バンド「クラムボン」の楽曲名からつけたという。