再選した首相の任期は2018年9月まで。自民党は近く両院議員総会を開き、正式に再選を決定する。無投票での再選は01年の小泉純一郎元首相以来となる。首相は12年の総裁選で当選。第1次安倍内閣時と通算すると3期目の総裁就任となる。党則では総裁は連続2期(6年)までとなっている。
党内では安全保障関連法案の採決日程への影響を懸念する声が多く、首相の無投票再選を後押しした。出馬に意欲を示していた野田氏は国会内で記者会見し「自由闊達(かったつ)な議論のできる総裁選を実現したいとの思いで取り組んだが、力及ばず断念した」と述べた。
≪経済最優先 「アベノミクス」仕上げ≫
「安全保障関連法案が成立したら、次は国民に喜んでもらえる政策に取り組みたい。経済最優先だ」
安倍首相は自民党総裁に再選される数日前、周囲にこう語っていた。具体的には、景気対策や待ったなしの少子化対策、そのための女性活躍や子育て支援施策などを大胆に打ち出していく考えだ。