安倍晋三首相(自民党総裁)の任期満了に伴う党総裁選は8日告示され、首相以外に立候補の届け出はなく、首相の再選が確定した。野田聖子前総務会長は立候補に必要な推薦人20人を確保できず断念した。首相は今国会閉会後の10月上旬にも行う内閣改造・党役員人事で、谷垣禎一(さだかず)幹事長ら党執行部と重要閣僚の一部を再任させる方向で調整に入った。
首相は今月下旬からの国連総会に出席、帰国後に内閣改造と党役員人事に着手する。来夏の参院選を見据えて党執行部の大半を留任させる見通しで、谷垣氏のほか高村(こうむら)正彦副総裁も続投させる方針。経済最優先で政権運営に取り組むため麻生太郎副総理兼財務相も再任とする意向だ。
首相は無投票再選が確定した8日、首相官邸で記者団に、経済政策「アベノミクス」や地方創生、東日本大震災からの復興などを挙げ「さまざまな課題に取り組み、結果を出していくことで責任を果たす」と強調した。この後、首相は連立政権を組む公明党の山口那津男(なつお)代表と国会内で会い、連携強化を確認した。