稲田官房長官説も
女性登用の人数に頼れないとなると、女性が就任するポストで重みを付けるしかない。そこで注目されるのが、首相のお気に入りでもある稲田朋美政調会長(56)。稲田氏を引き続き重責ポストに抜擢(ばってき)し、女性活躍の象徴としてアピールする構想だ。自民党内では「稲田官房長官」説を予想する人も多い。
官房長官に菅氏が留任した場合は、稲田氏が官房副長官に就任するケースも考えられるという。官邸筋は「女性の官房副長官は過去に前例がないが、官房副長官は首相の外遊の際などにぴったりと付き添うので、稲田氏ならば大変目立つ存在になる」と指摘する。
現在の加藤勝信官房副長官のように内閣人事局長を兼務すれば、官僚の人事権も握ることになる。かつて首相自身も、小泉純一郎首相の下で官房副長官として官邸の組織の動かし方を学んだ。選挙の顔としてだけでなく、「ポスト安倍」をにらみ、稲田氏に“帝王学”を学ばせる意味合いを持たせることにもつながる。