大阪系「純化路線」の声
「維新は割れることになりかねなかった。最高の解決策だ」
橋下氏は27日、市役所で記者団にこう述べ、自らが音頭を取った収拾策を自賛した。大阪府知事、大阪市長の大阪ダブル選への専念を理由に松井氏とともに国政から身を引く決断をした橋下氏。松井氏が辞任を求めた柿沢未途(かきざわ・みと)幹事長は続投させ、柿沢氏を擁護する松野氏の体面も保ったことで「柿沢問題は終わり」との構図を演出した自信にあふれていた。
だが、取り残された形の大阪系の不満は根強い。27日の党代議士会では大阪選出の足立康史衆院議員(49)が発言を求め、地元の意向に反して山形市長選の候補予定者の応援に入った柿沢氏と松野氏を批判。
足立氏は記者団に対しても「納得していない」と吐き捨て、松野、柿沢両氏に辞任などの「けじめ」を求めた。大阪系を中心とした勢力には非大阪系との対決も辞さない“純化路線”を主張する声がくすぶり続けている。
10月の代表選を勝負とにらむ見方もある。大阪選出の馬場伸幸国対委員長は記者団に「国会が終わると代表選もある」と述べ、代表選次第で党内の力学が変わり得るとの認識を示した。