与党「攻撃的質問」に転換
そうした野党の攻勢に対し、首相は衆院審議では「レッテル貼りだ」などと反論してきたが、この日は無難な答弁に終始した。
代わって首相の思いを訴えたのが、自民党の山本順三氏(60)だった。
「民主党の皆さん、反対ならば堂々と対案を出すのが野党第一党の責任だ」
山本氏は壇上で、いきなり民主党を名指しで挑発した。さらに「強行採決と称し、十分な審議時間を確保した採決を批判しても自らの身に跳ね返るだけだ」と続け、政権時代に強行採決を連発した民主党を逆手にとって批判した。
山本氏は、民主党が安保関連法案と徴兵制復活を関連づけることにも「悪意に満ちた感情的、扇動的論理だ」と反論した。そうした攻撃的な質問を繰り出したのは、自民党が作戦を転換したからだった。