国家公務員約22万人を対象に勤務時間を朝型にシフトする「ゆう活(ゆうやけ時間活動推進)」が始まってから、21日で3週間になる。長時間労働の是正に向けた政府全体の取り組みだが、実施初日だった今月1日でも、退庁時間を前倒しできた職員は約65%にとどまった。“旗振り役”の安倍晋三首相も政治案件が山積の中、なかなか「ゆう活」をエンジョイとはいかないようだ。
首相は、ゆう活初日の1日夕、公務を早めに切り上げ、都内の国立西洋美術館に直行。記者団に「ゆう活を生かして人生を楽しんでもらいたい」と語った後、秘書官らと飲食店に繰り出した。
初日こそ、それらしい日程だったが、最近ではもっぱら閣僚や与党幹部との会合に時間を充てている。午後6~7時には公務を切り上げるが、かえって複数の会合に顔を出す時間ができた形になっている。同じ日に夜の会合を2つ以上入れたのは、5、6月はそれぞれ4回と3回だったが、7月はすでに6回。