忍者で官学連携
最近は県外からも「甲賀出身だった」「自分も53家と同じ名字」などと市に問い合わせが相次ぎ、訪ねてくる人もいるという。市観光企画推進室は「まずは市内の調査からと考えていたので、県外からの問い合わせの多さには驚いた。県外での訪問調査は難しいが、調査自体は継続的に進めていきたい」と話す。
今後は、市教委や大学などと連携し、より学術的な研究を進めていくことも検討。忍者というと、忍術を駆使し、雲隠れするような超人的なイメージが先行している。だが、実際の忍者はどうだったのか、イメージ通りの超人的な忍者は本当にいたのか-など、「グレーの部分を突き詰めていきたい」という。
伊賀流忍者で有名な三重県では、三重大学が平成24年から忍者の知識や忍術をまとめる「忍術学」の研究を開始。忍者の実態解明を目指している。甲賀市観光企画推進室の担当者は「滋賀県でも、三重県のように大学との連携が将来的にできれば、忍者の実態解明が進むと思う。今後は甲賀市だけではなく、忍者の研究やPRなど県内で広く展開できるようにしていきたい」と意気込む。