父の言葉は「オーナーでなく経営のプロになれ」 崎陽軒社長・野並直文さん (1/3ページ)

2014.4.19 12:07

 1世帯当たりのギョーザの年間購入額日本一を争うのが宇都宮市と浜松市なら、シューマイは断トツで横浜市だ。その消費を牽引(けんいん)する横浜名物「シウマイ」の崎陽軒(きようけん)(横浜市西区)は4月、駅弁の「シウマイ弁当」が発売60周年を迎えた老舗。3代目社長の野並直文さん(65)は父の豊さんらから「跡継ぎだ」と言われ続けて育った。

 シウマイは昭和3年、初代社長の祖父が「横浜名物に冷めてもおいしいシューマイを」と、試作を重ねて発売した。29年に登場したシウマイ弁当は今や1日約1万9千食を売り上げる。

 「シウマイにまつわる家族の思い出を持っている人が少なくない。出張したお父さんがお土産に買って帰ったり、家族の行楽に持っていったり」

 大勢の思い出の詰まったシウマイに新たなエピソードを重ねるため、自分の代では広報や商品開発部門を拡充し、話題づくりに力を入れる。その一環として、シウマイ弁当の掛け紙に還暦を示す赤いちゃんちゃんこを印刷し、24日まで限定販売している。

 1月に亡くなった父の豊さんは2代目社長。「田舎へ帰省するときの土産にしたい」という要望に応え、42年に「真空パックシウマイ」を発売。横浜みやげとして、全国に知られるようになった。今では一般的に使われる「真空パック」という言葉は、崎陽軒が独自に発案した名称だった。

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