WiFi環境がなければ、海外から持ち込んだスマートフォンやタブレット端末でインターネットを利用すると、日本の通信会社を経由することにより、高額な通信料が請求されるためだ。
新婚旅行で京都を訪れていた米・ラスベガスの航空エンジニア、ジム・キャロルさん(34)は滞在中、市のWiFiサービスを頻繁に利用。「便利だと思う」と話していた。
特定が困難に
こうした状況に懸念を示すのは京都府警だ。
サイバー犯罪対策課は今年1月末に市のWiFi接続サービスの問題点を把握。2月以降、市に対し再三にわたってセキュリティーの向上や認証方式の見直しを求めてきた。
府警によると、市の接続サービスは、通信内容が暗号化されておらず、WiFi経由でネットバンキングなどを利用した場合、IDやパスワードが容易に抜き取られる恐れがあるのだ。利用者の個人情報につながる記録が全く残らない点も大きな問題だという。