東京・築地の中央卸売市場の初競りの落札価格が昨年、クロマグロが1億5540万円(1キロ当たり70万円)にまで跳ね上がったことを考えると、日本人が適正な価格で買えない「買い負け」も予想される。
このため、日本人に安定的に供給するには養殖の重要性は増しており、なかでも天然の幼魚を使わない完全養殖は水産資源保護の切り札ともいえる。
豊田通商グループは「従来の養殖スタイルでは天然の幼魚を捕獲しているため天然資源保護の観点から、将来的には国内の半分は養殖した幼魚を供給していきたい」と説明し、さらなる増産に意欲をみせている。