ウナギ高騰一転、一斉値下げ 稚魚豊漁 国内仕込み量倍増 (1/4ページ)

2014.5.24 07:25

 高騰を続けてきたウナギの価格が今年は低下しそうだ。冬から春にかけて取れるウナギの稚魚(シラスウナギ)の不漁が続いていたが、今年は漁獲高が大幅に回復。日本鰻輸入組合によると、国内の(養殖池で育てる稚魚の)仕込み量は前年比約2倍の約25トンに達した。安い稚魚を育てたウナギが出始めるのはこれからだが、供給が大幅に増えるのは確実だ。昨年まで値上がりしていたスーパーのかば焼きやウナギ専門店のうな重が今夏、一斉値下げに転じる可能性がある。

 極度の品不足解消

 乱獲などにより稚魚は昨年まで4年連続の不漁で、30トン近くあった国内の仕込み量は12トンまで激減した。ウナギの生態は謎が多く、漁獲高が増加に転じた理由は不明だが、今年は前年比で倍増した。中国でも約14倍の約41トンと急増しており、台湾、韓国なども含めると70トンを超える豊漁となった。

 稚魚の取引価格も、仕込みが始まる前の昨年11月に1キロ当たり300万円台だったが、漁獲高が増えるにつれて下落。極度の品不足が一転し、稚魚の動向を調査している水産庁の予測では「平均価格は100万円を下回る」(栽培養殖課)見通しだ。

スーパーの仕入れ価格は「3月以降、前年比で3割程度下がった」

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