農業強化へ輸出額１０倍超　ＪＡ全中、担い手農家などの参画促進 (1/2ページ)

　全国農業協同組合中央会（ＪＡ全中）は３日、食品メーカーや担い手農家の運営参画の促進や、輸出額を「１０倍超」に引き上げることなどを重点施策とするＪＡグループの改革プランを正式決定した。政府が６月に策定する農業強化策への反映を目指す。だが、政府の規制改革会議（議長・岡素之住友商事相談役）が「脱農（業）化」と批判する肥大化した金融事業などには切り込まなかった。

　改革プランは、政府の農政改革の方向に沿って、生産者が流通・販売まで携わる「６次産業化」や輸出拡大などを強く打ち出した。卸売り中心の販路を広げ、小売業などとの資本提携を促進。非農家の「准組合員」の対象に、農家と取引のある食品メーカーも加えて農協運営に参加できるようにする。

　また、グループで販売を手掛ける全国農業協同組合連合会（ＪＡ全農）の年４０億円弱の輸出額を２０２０年に１０倍超に引き上げる目標を掲げ、海外への和食や焼き肉店の展開を拡大する方針を示した。

「ＪＡグループとしてやるべき取り組みを着実に、加速しながら進めていきたい」