水素の貯蔵・圧縮は、トヨタタービンアンドシステム(愛知県豊田市)の蓄電システムを使用する。水素を安定供給するため、2日分の水素を貯蔵できる。ハイブリッド車(HV)の使用済みバッテリーを再利用し、環境に配慮した蓄電システムを活用している。
水素の輸送は、岩谷産業の燃料電池フォークリフト用の簡易水素充填車を日本で初めて導入する。フォークリフトの水素使用量を常時把握し、最適な輸送で顧客の要望にきめ細かく対応する。
燃料電池フォークリフトは豊田自動織機製で利用中にはCO2を排出せず、水だけが排出される。水素の充填は約3分で、約8時間の稼働が可能だ。ただ、バッテリー式の場合は6~8時間の充電が必要になるという。
実際の燃料電池フォークリフトの導入先は、横浜市が中央卸売市場本場、キリンビール横浜工場、川崎市がナカムラロジスティックス(かわさきファズ物流センター)、ニチレイロジグループ東扇島物流センターの4施設。まずは今秋から中央卸売市場とナカムラロジで各1台を導入し、試験運用を始める。来春から4施設で各3台の計12台を稼働させ、本格的に運用を開始し、2018年度まで実証実験を行う予定だ。