トヨタ自動車の主力乗用車「カローラ」が今年11月に発売50年を迎える。カローラはトヨタを代表する大衆車で根強いファンも多いが、日本ではセダンタイプの購入者の平均年齢が70歳に迫るなど、所有者の高齢化も進む。抜本的なデザインの見直しなどで、ユーザーの若返りを図れるかが、次の50年のブランド存続に向けたカギを握りそうだ。
「カローラの開発メンバーは国内ブランド別販売の首位奪還に向け頑張っている」。10代目と11代目のカローラの開発を担当した安井慎一常務理事は、国内でのカローラ復権に向け、開発部門が、次の12代目に全力を挙げていると話す。
1966年11月に販売開始したカローラは、これまでに国内登録車のブランド別販売台数で合計36回もの年間首位を獲得した。ピークの73年には40万2000台を販売したものの、近年は消費者の嗜好(しこう)の多様化などにより、他のブランドに客が流れ、2015年の国内販売台数は前年比9%減の10万9000台と頭打ちが続く。