【高論卓説】日産とテスラ“棲み分け”鮮明 大衆路線と高級志向のEV戦略…成否いかに (3/3ページ)

2016.9.21 07:28

米テスラの「モデルX」
米テスラの「モデルX」【拡大】

 モデルSは販売直後の13年に、相次いで火災事故を発生させた。さらに今年5月、米国で自動運転システム「オートパイロット」を作動中に、初めての死亡事故を起こした。「(火災の原因となる)電池の破損を防ぐよう、電池ボックスの下の鋼板を強固にした。また、自動運転モードのソフトを9月に刷新した」(同)と説明する。

 これに対し日産のリーフは10年12月に発売し、今年8月までに世界累計で23万台以上を販売した。「リーフは一度も火災事故が起きていない」(日産幹部)という。世耕弘成経済産業相は「(環境や安全など)次世代自動車の開発が遅れると国の根幹にかかわる。戦略や取り組みを誤ってはいけない」と語る。

 日米EVメーカーの販売動向は、電池など日本の部品メーカーにも影響を与えていく。自動車の環境規制が世界的に強化されていくなか、両社のマーケティング戦略が注目される。

【プロフィル】永井隆

 ながい・たかし ジャーナリスト。明大卒。東京タイムズ記者を経て1992年からフリー。著書は「サントリー対キリン」「人事と出世の方程式」など多数。58歳。群馬県出身。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。