ディー・エヌ・エー(DeNA)は14日、人工知能(AI)研究を手掛けるベンチャー企業「プリファード・ネットワークス(PFN)」と合弁会社「PFDeNA」を設立し、DeNAのサービスへのAI活用に向けて協業を進めると発表した。ゲーム部門ではすでに協業を始めているが、今後は自動運転技術などへの活用も目指す。楽天やヤフーなどのインターネット企業でも、コスト削減や利用者の利便性向上などを目的にAIの活用が進んでいる。今後はヒトとAIの作業のすみ分けなども議論になりそうだ。(大坪玲央、高橋寛次)
PFNは、AI技術の中で脳の神経回路のようにデータを理解する過程を何層も重ね、データの特徴を人工知能自身が把握できるようになる「ディープラーニング(深層学習)」に強みを持つ。トヨタ自動車とも平成26年から自動運転技術の共同研究を進めている。
DeNAも、PFNのディープラーニングに注目した。自動運転ベンチャーのZMPとも提携して自動運転の実用化を目指している中、DeNAの守安功社長は「無人運転の車をどう配車するのか、どういう経路を走らせるのかなど運行管制にもAIは重要だ」と強調した。PFNの西川徹社長は「DeNAの各サービスによる膨大なデータを基に、AIにしかできないサービスを作り上げたい」と語った。