東芝は14日、自社開発としては最後となるオーブンレンジの新製品を発表した。1959年に国内初の電子レンジを開発、61年から販売してきたが、白物家電部門は今月末に中国家電大手の美的集団に売却される。美的は「東芝」のブランドを継承し、国内外で生産販売を続ける。
8月上旬に発売の新製品「石窯ドーム ER-PD7000」(想定価格18万円)は最高温度を業界トップの350度に高め、奥行きも内容量30リットル以上の製品では業界最小の39.9センチを実現。パン、ピザ、蒸し物、煮物など450種類のメニューが表示される4.3インチのカラー液晶画面を操作し、簡単に調理ができる。
調理家電を手がける東芝ホームテクノ(新潟県加茂市)の増山泰正社長は「新体制になっても消費者目線で良質な商品を作り、東芝ブランドに誇りを持ち続ける」と宣言した。廉価タイプの「ER-PD5000」(14万円)と「ER-PD3000」(10万円)も順次、販売を始める。