日立製作所グループは2日、2018年に一部区間が開業する米ハワイ・ホノルルの高架鉄道に納入した無人運転列車の第1編成(4両)を現地で公開した。21年の全線開業後はホノルルの中心街などを走行し、ハワイを訪れる日本人観光客の利便性も高まりそうだ。
公開したアルミ製の車両は、ハワイの虹をイメージしたカラフルな外観。海に近い行楽地を走行するため、サーフボードや自転車を収納できるスペースも設けた。日立がイタリアの複合企業フィンメカニカから昨年買収した鉄道車両事業(現日立レールイタリア)が設計、製造。20年までに全部で20編成、計80両を納入する。
高架鉄道は、ホノルル高速鉄道輸送機構が手掛ける。全線開業後は計21駅となり、ホノルル国際空港などを経由し、中心街にある商業施設アラモアナセンターと郊外の住宅地までの約32キロを走る。日立製作所の東原敏昭社長は共同通信の取材に、交通渋滞の緩和を通じ「生活の質の向上に鉄道が貢献できる」と話した。(共同)