北陸新幹線は長野-金沢間の延伸開業から14日で1年。東京-金沢間を最速約2時間半で結び、首都圏と北陸をぐっと近づけた。順調な客足を背景に沿線の観光地がにぎわう一方、競合する空路は苦戦を強いられた。26日には北海道新幹線が開業し、目新しさが薄れる2年目。自治体やJRは発信を強め、路線の魅力に磨きをかける。
昨年3月14日に金沢へ延伸した北陸新幹線の乗客数は開業前の3倍となり、首都圏と北陸との人の流れを拡大させた。厳しい経営が予想された並行在来線も順調な滑り出しだ。「開業特需」が薄れる2年目が待ち受けるもののJR西日本は「まだ勢いは続く」と強気で、沿線地域と連携してさらなる利用者増を目指す。
延伸区間の上越妙高-糸魚川間の乗客数は、開業から2月末までで898万人と延伸前の在来線特急の3倍。2.2倍を見込んでいたJR西の真鍋精志社長は2月17日の記者会見で「想定以上の利用」と振り返った。