≪Q&A≫
■ゆとり持てる環境づくりを
--「保育園落ちた日本死ね」ブログが国会でも取り上げられ、待機児童問題の注目が高まった
「個人のブログで国が動いたのはすごい。これをきっかけに保育業界にも変化が起きた。保育士でも声を上げる人が増え、待遇改善がこれまでになくメディアで取りあげられるようになった。ただ、保育士不足だから賃金を上げようではなく、乳幼児期の子供に関わる仕事の重要さ、責任の重さの対価として待遇が改善される流れであってほしい」
--保育士の離職が多いのは
「結婚や出産を機に離職するケースは多い。多忙な環境に疲弊してしまい、現場を離れていく人も。保育士という仕事の専門性や価値がきちんと社会に認められ、保育士という仕事に誇りをもつことができれば、離職率や就職率もまた変わるのでは」
--理想の保育環境とは
「保育士が精神的な余裕を失ってしまうと、保護者とともに子供を育てるという態勢になりにくい。大人たちがゆとりをもってじっくり子供と向き合うことだと思う」
--子供の視点を大切にしている
「高いところから飛び降りたがる子供を大人は止める。しかし子供の頃を思い出せば、その気持ちは知っている。子供を(大人側に)引っ張ってくるより、その気持ちに寄り添うゆとりを持てる環境づくりをしたい」