これがパイロットの現場なら「ハンガートーク」になる。かつては、悪天候などでフライトがキャンセルになると、機長や副操縦士が格納庫の片隅で情報交換をしたという。ここでは、彼らの貴重な飛行体験が語られ、先輩の経験を自分の参考にできる。
そのハンガートークをCAに当てはめれば、控室や機内での隙間時間を活かしてのコミュニケーションになるだろう。新型の機種で初めてのクルーがいれば、機内食や飲み物などを用意するギャレーの効率的な使い方といったことが話題になったりする。
「もちろん、通常必要な情報は本部から周知されます。でも、雑談のなかにこそ『これが聞きたかった!』というものがあるのです。たとえば、到着地の気候やイベントのような“お役立ち情報”で、お客さまとの距離感をぐっと縮めることができます」(鈴木さん)