【日曜経済講座】民泊解禁、新法も視野に　「まっとうなビジネス」目指し　経済本部長・関根秀行 (4/5ページ)

　エアビーアンドビーについて立教大学観光学部の東徹教授は「国際的な常識と呼ばれるほど合法化されているわけではない」と話す。現在、米国でエアビーアンドビーを合法化したのは数州にとどまる一方、欧州にも「年間６０日以下」など規制をかける例がある。合法化した都市や地域でも宿泊税を徴収したり、さまざまな制限を設けたりしている。

　国内の民泊マッチングサイトの中には賃貸住宅仲介企業と提携し、空室物件の所有者を募る動きが出始めた。民泊解禁の議論と並んで、こうした仲介業者への規制も検討すべきテーマだろう。

　「ライバル誕生」となる事態だけに、旅館業界は民泊解禁に慎重な姿勢を崩さない。設備費のかかる旅館やホテルと民泊との不公平な競争条件を「是正してほしい」との不満も募る。