日本の住宅メーカーが中国で苦戦する理由 「爆買い」信じて臥薪嘗胆 (3/5ページ)

2015.8.22 17:06

ショールームで新築マンションの模型を眺める中国人ら=7月5日、中国湖北省宜昌市(ロイター)

ショールームで新築マンションの模型を眺める中国人ら=7月5日、中国湖北省宜昌市(ロイター)【拡大】

 例えば、日本では物件の完成前にモデルルームを見学し、物件のイメージを確認するのが一般的だが、中国では事情が異なる。中国人はモデルルームを見ても「同じ部屋ができるはずがない」(国内住宅大手関係者)と信用しないといい、実際に完成した物件を確認してから購入に踏み切るケースが多い。

 このため、完成までにある程度の売約済みを見込める日本と比べ、住宅販売で売り上げを計上するまでに時間がかかることになる。

 また、中国では「スケルトン」と呼ばれる内装なしの物件が好まれる傾向がある。これはキッチンなどの内装工事で手抜き工事が現地で横行しているためで、作業現場を確認しに訪れる消費者もみられる。

 中国では地方政府ごとで法律などのルールが異なることも難題だ。さらに大和ハウスの場合、中国事業での収益は中国内での再投資に回すよう指導があったといい、「日本のように稼いだ収益を自由に他事業に回すことができない」(同社担当者)という事情も中国での住宅ビジネスの難しさを物語っている。

とはいえ、中国人がわざわざ訪日し、家電製品や薬剤などの…

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