【ソウル=藤本欣也】日本のロッテホールディングス(HD)の支配権をめぐり創業者一族が対立している問題で、ソウルに滞在する創業者の重光武雄会長(92)が2日、7月28日の取締役会で自らを代表権のない名誉会長とする人事を決めた次男の昭夫・代表取締役副会長(60)側に対し、「70年間ロッテグループを育ててきた父である自分を排除しようとすることは全く理解できず、許すことはできない」などと批判する映像を公開した。韓国メディアが伝えた。
聯合ニュースなどによると、武雄氏は昭夫氏を、ロッテHDの代表と韓国ロッテグループ会長に「任命したことはない」として「いかなる権限も名目もない」と強調。「国民に心から謝罪する」と語った。
武雄氏は、1月にロッテHD副会長を解任された長男の宏之氏(61)に伴われて7月27日、東京の本社を訪問。昭夫氏ら役員の解任を伝えたが、翌28日の取締役会で無効とされた。