ソフトバンクグループが6日発表した4~6月の携帯電話契約の純増数は2万件にとどまり、約8万件だった前年同期より75%の大幅減となった。大手の中でNTTドコモ、KDDIに続く3位に後退し、営業利益の大半を稼ぎ出す国内通信事業の変調ぶりが鮮明になった。同日発表した2015年4~6月期連結決算(国際会計基準)は最終利益が前年同期比2.8倍の2133億円と好調だったものの、先行きを懸念する見方も少なくない。
新規契約数から解約数を差し引いた純増数は新規利用者の増減が如実に表れる。NTTドコモは4~6月の純増数が約2倍の93万6000件。7日に発表するKDDIも1割前後伸ばし、52万件に達したとみられ、ソフトバンクは独り負けの格好だ。
不振の要因について、ソフトバンクモバイルの宮内謙取締役は同日の決算会見で「ワイモバイルブランドのPHSなどが約40万件減少した」と説明した。同社は4月にワイモバイルなどグループの国内通信3社を事業統合。ソフトバンクブランド単独の増加分が、グループの減少に食われる形となったもようだ。