「ニコニコ超会議2015」の会場には、Galaxy端末をセットして使うサムスン電子のVRヘッドマウントディスプレイ「Gear VR」を使って、音楽のライブやイベントを鑑賞するコーナーが登場した。全天周カメラでライブやイベントの映像を撮影したものを再生しており、ライブ映像では前を向けばステージが映り、後ろを向けばサイリウムを振っている観客が映る。特徴は追随性の速さで、首を振る動きに遅れることなく映像が動いて、ステージから観客席へ、そしてステージへと見える映像がシームレスに動いていく。
VRヘッドマウントディスプレイのライブへの活用としては、NTTとドワンゴが組み、歌手の小林幸子さんが昨年11月に日本武道館で行ったライブを、VRヘッドマウントディスプレイ向けに中継する試みが行われた。
カメラ位置や照明の関係で、映像クオリティは高くはなかったが、遠隔地でライブを楽しめるようになる可能性を示した意義は大きい。伝送技術が向上すれば、より鮮明な映像をリアルタイムで中継しながら、会場にいるような感覚でライブを楽しめるようになるだろう。