ANAホールディングス(HD)と日本航空の航空大手2社は30日、2014年4~12月期連結決算を発表した。羽田空港の国際線発着枠が拡大したことに加え、訪日客の需要も取り込み、両社とも増収となった。ANAHDの営業利益はこの時点で通期の予想を上回った。
15年1~3月期は原油価格が急落しており、両社とも燃油費の抑制が業績にプラスに働く公算が大きい。日航は、15年3月期の通期営業利益予想を1670億円(従来予想は1580億円)に上方修正した。原油価格と為替レートが足元の水準で推移し続けた場合、1~3月期には「営業利益がさらに70億円上振れする」(斉藤典和専務執行役員)という。
一方、大幅に利益が伸びたANAHDの殿元清司専務も「為替や原油の市況を見極めた時点で修正するだろう」と、通期業績予想の上方修正を示唆した。
航空大手2社の2014年4~12月期連結決算
■航空大手2社の2014年4~12月期連結決算
(売上高/営業利益/最終利益)
ANAHD 1兆2972(9.1)/892(29.3)/523(57.2)
日本航空 1兆223(3.3)/1382(0.5)/1196(▲3.1)
※単位:億円。カッコ内は前年同期比増減率%。▲はマイナス