【ソウル=名村隆寛】大韓航空の女性副社長が、自社機内での接客作法をめぐって激高、離陸直前の旅客機を滑走路から引き返させ、客室サービス責任者を機内から降ろした問題で、韓国の検察当局は11日、航空法違反の疑いで大韓航空本社などを家宅捜索した。海外でも大きく報道された今回の騒動について韓国内では、大韓航空を含む同族会社や、財閥企業では、「よく起こりうる出来事」としてとらえる見方が少なくない。
今回、非難の渦中にいる大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョンア)副社長(辞表提出済み)は、同社を抱える韓進グループの会長、趙亮鎬(チョ・ヤンホ)氏の長女で、同グループ創設者の趙重勲(チョ・チュンフン)氏の孫にあたる。
事実上の同族財閥企業である韓進グループの“三代目”が起こした騒動をきっかけに、韓国では「趙一族」の不祥事など、過去のあら探しが続いている。