関西国際空港で格安航空社(LCC)のつばぜり合いが激しくなる。これまでは関空が拠点のピーチ・アビエーションの独り勝ちだったが、成田空港が本拠地のジェットスター・ジャパンが初の国際線就航をひっさげて挑む。業績不振が続くジェットスターは訪日外国人客が増える関空で反転攻勢を期すが、ピーチも手厚い路線網で迎え撃つ。海外勢を含めた顧客争奪戦はヒートアップしそうだ。
ジェットスターは今年6月から関空を第2拠点に活用し、来年2月28日から同社初の国際線となる香港線の就航も先日発表した。同社は「外国人など関西の観光の潜在需要は大きい」とし、第1拠点の成田と違って24時間運航できる関空に一層力を入れる方向だ。
平成24年の就航以来赤字続きの同社は、大株主の日本航空などから最大110億円の追加出資を受けることが決定。「2年以内の黒字化」(ジェットスターの鈴木みゆき社長)の実現は関空での成否にかかる。