再建なお厳しく スカイマーク 財務改善が急務

2015.1.15 20:54

スカイマークをめぐる主な出来事

スカイマークをめぐる主な出来事【拡大】

 羽田空港発着便をめぐり、スカイマークが全日本空輸や日本航空との共同運航の実施にめどをつけた。共同運航はスカイマークの業績回復に向けた増収策の柱で、当面は窮地を脱するとみられる。ただ、大手2社に加え、急拡大する格安航空会社(LCC)との競争も激しく、独自の存在感を打ち出すのは容易ではない。「独立経営」の維持に向けた再建の道のりはなお厳しい。

 共同運航は、スカイマークが運航する便の座席の一定数を全日空や日航が買い取り、双方の便名をつけて販売する仕組み。スカイマークにとっては搭乗率が確実に向上するメリットがある。

 スカイマークが10日発表した昨年12月の全路線平均の搭乗率は、前年同月比5・6ポイント低下の54・5%と採算ラインを下回る。帰省や旅行などで書き入れ時となる12月の搭乗率が50%台に落ち込んだのは、平成17年(51・4%)以来9年ぶりだ。大幅な悪化は、経営難を不安視した顧客離れが進んでいる表れとも指摘される。

 ピーク時に300億円超あった手元資金は、昨年9月末に45億円まで減った。円安の進行によるコスト増や搭乗率の低迷により、手元資金の減少は続いているとみられており、資金繰りの改善は急務だ。スカイマークは共同運航による収益改善とともに、投資ファンドを引受先とする第三者割当増資により、財務基盤の強化を急ぐ考えだ。(森田晶宏)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。