航空各社、燃料節約に知恵 原油安でも取り組み強化 (1/5ページ)

2015.1.19 06:38

全日本空輸によるエンジン洗浄作業。燃費性能を1%高められる

全日本空輸によるエンジン洗浄作業。燃費性能を1%高められる【拡大】

 航空各社が燃料節約の取り組みを強化している。原油価格は急落しているが、燃料使用量はコスト競争力に直結するため、削減の手を緩めるわけにはいかない。燃料消費が減れば二酸化炭素(CO2)排出が抑制され、環境負荷も減らせる。環境保護に対する社会的要請が強まるなか、「乾いたぞうきんを絞る」努力が続く。

 洗浄で運転効率上昇

 騒音問題のため、23時に1日の運用を終える成田空港。全日本空輸の整備格納庫では、その直後から夜を徹して航空機のエンジン洗浄作業が行われる。

 エンジンをスターターモーターで回転させつつ、前方からエンジン内部に温水や水を注入する。するとエンジンの後方から汚れた水が流れ出てくる。それを排水回収車で受け止め、排水処理するのが大まかな流れだ。

 航空機は、飛ばすたびにコンプレッサー(圧縮機)の羽根に空気中の微少なごみやちりが付着し、運転効率が低下する。逆に定期的な水洗いを行えば、性能が回復し、燃費も良くなる。

洗浄にはエンジン1基当たり4時間

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