だが、ふたを開けてみればそれほどの急激な落ち込みはなかったようだ。別の運転手は「増税後も変わらず必要な人は使ってくれる」と話す。ただ、「運賃が2割増しの深夜は少し影響が出ていて、乗り控えがあるようだ」という。
そんななか、エムケイは4月1日以降、消費増税分だけを転嫁した初乗り(2キロ)600円で営業。一部の「500円タクシー」は増税分の転嫁もせずに運行し、国の規制に対する抵抗を続ける。
とはいえ業界では「国は今回は本気だ」(関係者)との見方が強い。
国土交通省近畿運輸局はそれらの格安タクシーに利用客が集中すれば公定運賃幅内で営業しているタクシーからの不満が強まることを警戒。4月22日には大阪府や京都府など2府2県で公定運賃幅の下限よりも安い運賃で営業を続けるエムケイなど23業者に是正勧告を出し、それでも従わない場合には行政処分を伴う運賃変更命令を出す構えだ。