灯油価格高止まり、家計圧迫 原油輸入コストを価格転嫁できず (1/3ページ)

2014.1.30 06:45

 石油ストーブなどに使う灯油の価格が高止まりしている。経済産業省資源エネルギー庁が29日発表した27日時点の店頭価格(全国平均)は、灯油1缶(18リットル)当たり1882円と前週比横ばいとなり、8週ぶりに上げ止まったが、5年3カ月ぶりの高値水準が続く。

 気温が平年より高く推移してきたことで需要は伸び悩んでおり、本来なら価格の下落につながる状況にあるが、円安による原油の輸入価格上昇が店頭の販売価格に十分に反映されておらず、競争が激しい首都圏を中心に引き下げ余力に乏しいことが要因とみられる。

 財務省の貿易統計によると、2013年12月の原油1キロリットル当たりの輸入単価は約7万2000円で、1年前と比べて1万3000円も跳ね上がった。この間、ドルベースの価格に大きな変化はなかったが、1ドル当たり20円近く円安・ドル高が進み、円ベースでの輸入コストが膨らんだ。

卸価格の上昇分の全てを販売価格に転嫁できていない

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