2014.1.21 21:23
包括業務提携の調印式で握手するコスモ石油の森川桂造社長(右)とセプサのペドロ・ミロ・ロイグCEO=21日、アブダビのIPIC本社(コスモ石油提供)【拡大】
コスモ石油は21日、スペイン石油大手のCEPSA(セプサ)と石油ガス開発事業で包括業務提携した。セプサは、コスモの筆頭株主であるアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国系のIPIC(国際石油投資会社)の子会社。コスモは国内石油精製が苦戦する中、IPICグループ傘下の海外企業との提携で油田開発の強化やガス田開発への参入を目指す。
コスモは中東の海上油田開発に強みを持ち、日量1万9千バレルの原油を生産している。また、原油生産時の二酸化炭素排出削減など環境技術にも優れている。
セプサは海底数千メートルの深海油田で開発作業ができるほかアフリカやアジアにも油田を持つ。包括業務提携で互いのノウハウを持ち寄り、事業機会を増やす。
また、コスモはこれまでガス開発の事業経験がないが、実績を持つセプサの協力を得て、ガス田開発、液化天然ガス(LNG)による日本への輸出などを視野に入れる。