国内の石油元売り各社が再編に向けて動き出した。4位の東燃ゼネラル石油は2月4日付で、三井物産子会社で7位の三井石油を買収する。国の規制で元売り各社は原油処理能力の削減を進めてきたが、供給過剰感はまだ解消されていない。今回の買収をきっかけに再編機運が高まりそうだ。
共倒れに危機感
「買収は目的ではなく、手段。単独よりも三井石油と組んだ方が、競争力を高められると判断した」
東燃の武藤潤社長は1月8日、フジサンケイビジネスアイの取材にこう力説した。
単純合計で売上高の規模は3兆円を超え、3位のコスモ石油と肩を並べる。
昨年12月の記者会見で、武藤社長は「三井石油の給油所1カ所当たりのガソリン販売量は業界平均の約2倍もあり、販売力を強化できる」と意気込んだ。原油や原材料調達などでも高い相乗効果を見込む。