コスモ石油は21日、スペイン石油大手CEPSA(セプサ)と石油ガス開発事業で包括業務提携した。セプサは、コスモの筆頭株主であるアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国系のIPIC(国際石油投資会社)の子会社。コスモは国内石油精製が苦戦する中、IPICグループ傘下の海外企業との提携で油田開発の強化やガス田開発への参入を目指す。
同日、アブダビで両社の首脳が契約書に調印した。
コスモは、アブダビやカタールなど中東の海上油田開発に強みを持ち、日量1万9000バレルの原油を生産。また、原油生産時の二酸化炭素(CO2)排出削減などの環境技術にも優れている。同社は、原油生産量を倍増させる目標を掲げているが、セプサとの提携で上積みできる可能性もある。
一方、セプサは海底数千メートルの深海油田で開発作業ができるほか、アフリカやアジアにも油田を持つ。