イタリアデザインの「跳躍」をどう理解するか 日本の企業社会にも必要  (1/3ページ)

 今週、東京でややクローズドな小さなプレゼンテーションがあった。ミラノ工科大学デザインコースと立命館大学経営学部が両者で検討中のデザインマネジメント教育プログラムの紹介である。参加者はプログラムへ関心を抱いている企業の方である。

 過去、日本の人たちは「イタリアはデザインの国」だと見てきた。ファッション、クルマ、雑貨など話題になったモノを連想し、「イタリアには良くデザインされたモノが多い」と思ってきた。例え普段使いに向いていなくても、「これはイタリアのモノだから」という言い訳が成立した。

 イタリアにデザインを勉強するために留学する学生も多い。テキスタイル、ファッション、プロダクトデザイン、建築と分野は広い。イタリアのデザインに囲まれ、その発想やノウハウを身に着けたいと願うのだろう。

 しかし、イタリアのデザイン理論を学びたいと思う日本からの留学生は少ない。理論であればアングロサクソン系の国に行く。が、現在、ミラノ工科大学でのデザインマネジメント研究の内容は、他の国の研究機関ではカバーしきれていない先端的なものがある。

 デザインを経営全体にどう持ち込むかをテーマとする戦略的デザイン、モノとサービスを総合的に捉えるプロダクト・サービス・システムなどだ。これらを日本にどう紹介していくかを、今週話し合った。

日本はロジカルでないことに弱点を感じる

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