さもしい…韓国軍エリート部隊が集団詐欺 若者は愛想つかして「他国の兵士」に (2/5ページ)

2016.7.3 17:08

5月5日、韓国の「こどもの日」の式典で武芸を披露する陸軍特殊部隊員。勇猛な部隊にとって保険金詐欺は汚点となりそうだ(AP)
5月5日、韓国の「こどもの日」の式典で武芸を披露する陸軍特殊部隊員。勇猛な部隊にとって保険金詐欺は汚点となりそうだ(AP)【拡大】

  • 韓国海軍艦艇「天安」の爆沈から6年を迎えた今年3月、金正恩党委員長を非難するポスターが風船で北朝鮮の方角へ放たれた。この爆沈事件では46人の将兵が死亡した(AP)
  • 今年3月、核兵器開発を続ける北朝鮮の脅威を訴えるデモを行う韓国軍退役軍人たち(AP)
  • 5月5日、韓国の「こどもの日」の式典で武芸を披露する陸軍特殊部隊員。勇猛な部隊にとって保険金詐欺は汚点となりそうだ(AP)
  • 6日、軍の式典で武芸を披露する陸軍特殊部隊員。彼らの同僚が保険金詐欺に手を染めていたという(AP)
  • 演習を行う在韓米軍の装甲戦闘車両。同じ兵士になるにしても、米軍なら強力な火力支援を得られるメリットがある(AP)

 単純に1600人で200億ウォンを割り算すれば、1250万ウォン(約125万円)。一生を棒に振るには安すぎる額だが、実際には棒に振るどころか書類送検で終わるあたり、かつて軍事独裁政権だった韓国の甘さが感じられる。ただ、こうした“軍エリートの特権”にあずかれない人々の不満も吹き出ている。

 両足失い、治療費は“自腹”

 軍で得をするのがエリート部隊なら、損をするのは下級兵士たちだ。昨年8月4日、北朝鮮軍が仕掛けたとされる地雷の爆発で2人の兵士が重傷を負った。うちハ・ジェホン伍長(当時23)は両足をひざあたりから切断しなければならなかった。手術は成功したが、その後の入院治療で思わぬ展開が待っていた。

 韓国では公務による負傷の治療を民間病院で受けた場合、治療費の支給期間は最大30日に制限するとの法律があったのだ。ハ伍長は以降の入院費や治療費を自腹で払うはめとなった。

 この問題は韓国内でも波乱を呼び、最終的には朴槿恵大統領がハ伍長の病室に見舞いに訪れ、「国家が最後まで責任を負って当然」としたうえで軍での雇用を約束した。

徴兵された最下級の兵では、待遇はさらに悲惨なものとなる

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