75%が「第2子の壁」
一般財団法人「1more Baby応援団」が公表した夫婦の出産意識調査によれば、8割が「2人以上」を理想の子供数と回答した一方で、75・0%は2人目以降をためらう「第2子の壁」の存在を感じている。
86・5%が「経済的な理由」を挙げているが、就職している母親に限定すると「仕事上の理由」(64・7%)が2位であり、働き方をめぐる事情が深く絡んでいる。
これについては、厚労省の「21世紀成年者縦断調査」が興味深い傾向を示す。夫の休日の家事・育児時間が長いほど第2子以降の出生割合は増えているのだ。2時間未満の場合31・0%だが、6時間以上では76・5%となった。第2子を増やすには長時間労働の是正が求められる。
だが、単に働く時間を短くするだけでは問題は解決しない。基本給が安く、残業代をあてにせざるを得ない人も少なくないからだ。時間ではなく成果によって評価する仕組みの普及が急がれる。