二重基準?
業者側の怒りは収まらない。「ニンニクは最高品質のものを用意した」とし、輸出前には韓国農水産食品流通公社の品質検査をクリアしたという。しかし、韓国到着後に品質検査を行ったのは、同公社とは別の機関の韓国農産物品質管理院で、同院に不合格と判断された。このため、品質に問題はないのに一方的に不合格にされたと主張。また、韓国側の2つの機関の安全基準が違っているのが問題の原因で「不合格の結果は受け入れられない」としている。
さらに、業者側が韓国の農水産食品流通公社を抗議に訪れたところ、担当者から「文句があるなら世界貿易機関(WTO)に訴えてみろ」と暴言を吐かれたという。
こうした経緯もあり、業者側の怒りは頂点に達した。今年1月下旬、業者側は北京の韓国大使館前に約20人が詰めかけて抗議デモを実施。損失に対する補償を要求した。
また韓国の朴槿恵大統領には公開書簡を送付。「私たちの血と汗によりニンニクを生産したのに、金が得られず生活は非常に苦しくなっている。私たちの両親や家族は涙を流している。厳しい状況と巨大な損失を理解してほしい」と訴えている。